<連載>(『マネジメント倶楽部』2002年11月号より転載)
探 訪 インターネット活用事例野口壽一(株式会社キャラバン・代表取締役)
メールを始めて一定の日数が経つと知らない人や会社からいろんなメールが飛び込むようになる。大抵は不要なダイレクトメールだったり、時には危ないウイルスメールだったりする。面倒でも、メールが日本語であればざっと目を通し、不要なメールであれば削除すればよい。しかし、時代はグローバル。英語のメールが飛び込んでくることもしょっちゅうだ。さらには外国語のホームページも見てみたい。さあ、こんなとき、あなたならどうする?
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便利な無料翻訳サイトひとつの解答は安くなった翻訳ソフトを購入して利用することだろう。この場合、数千円から1万円前後の資金が必要となり、インストールしたり使用方法をマスターしたりと結構面倒だ。そんなひとに最適な解答はインターネット上の無料翻訳サービスを利用することだ。無料とバカにすることなかれ。使いやすいことこのうえなく、品質も有料の翻訳ソフトと遜色ない。 ![]()
エキサイトの翻訳ページ
(http://www.excite.co.jp/world/)早速、ポータルサイト「エキサイト」が運営する無料翻訳サービス(http://www.excite.co.jp/world/)に飛んで実際にその実力を見てみよう。下記のような英文メールが送られてきたとしよう。ブラウザを立ち上げエキサイトのURLを入力して画面が表示されたら「テキスト翻訳」の項目をクリックする。すると左右に大きなコラムが表示される。左コラムに翻訳対象の英文を貼り付ける。
Dear Customer,
Thank you very much for using Caravan, Inc..
This is to ask you for updating the credit card information you have registered with us.As of August 1st, your registered credit card information has expired.This information doesn't update automatically, so please change it to match the card information you currently have.上のようにペーストできたら、次に「翻訳」「英→和」のボタンを押す。すると瞬く間につぎの日本語が右コラムに表示される。
拝啓、顧客、
Caravan社を使用してくれて非常にありがとう。これは、私たちに名前を登録したクレジットカード情報の更新をあなたに求めることです。8月1日時点で、あなたの公認のクレジットカード情報は終了しました。この情報は自動的に更新しません。したがって、現在持っているカード情報と一致するためにそれを変更してください。翻訳完了である。あなたが読みたい英文も試してみてほしい。英文翻訳品質が、十分に実用の範囲内にあることが了解できるだろう。 ![]()
エキサイトのテキスト翻訳ページ
(http://www.excite.co.jp/world/text/)このテキスト翻訳機能は結構強力である。翻訳ソフトの癖を飲み込んで、ソフトが理解しやすい日本語にして「和→英」翻訳機能を使うと、そこそこ通じる英語が自動生成される。外国の会社に問い合わせをしたり、注文したりという決まりきったレターであれば十分に実用になる性能である。
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もっと便利なWebページ翻訳機能驚くのはまだ早い。もっと便利な機能がある。Webページ翻訳機能だ。この機能をつかうと英語のサイトが短い時間で日本語のサイトに早変わりする。しかも、ハイパーリンクされているページも追っかけて自動的に翻訳するので、まるで日本語のサイトを見ているような錯覚に陥るほどだ(つまり、翻訳したサイトからリンク先をクリックしても、翻訳されたページが表示される)。ただし、ときどきおかしな日本語がでてくるので、そこは頭を働かせて、正しい意味を推理してほしい。実例として英語版CNNのサイトを日本語で表示させてみよう。 ![]()
翻訳後CNN
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日本語サイトになってしまったCNN英語サイト![]()
ビッグローブ
(http://honyaku.biglobe.ne.jp/index-kn.html)ネットサーフィンしているときに英語のページが表示されても、もう恐れる必要はない。エキサイトではほかに、日本語でキーワードを入力して英語のサイトを検索でき、結果が日本語で表示される「翻訳検索」も無料で提供している。これも便利な機能である。
このような翻訳サービスはニフティ(http://www.nifty.com/globalgate/)、インフォシーク(http://www.infoseek.co.jp/)、ライコス(http://translation.lycos.co.jp/)、ビッグローブ(http://honyaku.biglobe.ne.jp/index-kn.html)、OCN翻訳サービス(http://www.ocn.ne.jp/translation/?R)などの有力ポータルサイトではたいていサポートされている。自分の好きなサイトを活用するのがよいだろう。
英語だけでなく、お隣の韓国や中国、さらにはヨーロッパ言語のサイトも見たいという要望があるかもしれない。その場合も上記のポータルサイトを活用できるが、インターネット上にはもっともっと便利なサイトがたくさんある。 無料で利用できる翻訳サイトを一覧の形で紹介してくれるところとしては「タダなびドットコム」(http://www.tada-navi.com/onlineservice/honyaku.php)がある。
さらに、自分でよりよいサイトを調べて活用したいという探求派の方には「翻訳のためのインターネットリソース」(http://www.kotoba.ne.jp/)を紹介しておこう。このサイトは翻訳に役立ち、無料で利用できるオンライン辞書用語集、資料集データベースなどの総合的なリンクリストである。